アスペルガー症候群や自閉症などの広汎性発達障害の人は、普通の人よりも摂食障害を併発している人が多いと言われています。
どうして、摂食障害を併発しやすい傾向にあるのでしょうか。
摂食障害にもタイプがある
アスペルガー症候群などの発達障害をもっている人は、劣等感をいだきやすく、自己評価を低くみている人が多い傾向にもあります。
また、強迫性障害と併発している人も多くいることから、余計に摂食障害にもなりやすいのです。
摂食障害には、食べなくなる「拒食症」、食べ過ぎる「過食症」などという名前でよく知られていますよね。
アスペルガー症候群のこだわりからくる偏食とも、似ている摂食障害もあります。
「選択的摂食障害」というものは、特定の物しか食べることができない摂食障害になります。
たとえばピザなどでも、全てのピザというわけではなく、その中でも決まった種類のみ食べられるといったものになり、同じ分類の食べ物でも、その中の種類がきまっているなどという特徴あるものになります。
アスペルガー症候群の、好きなものは何日続けて食べても、飽きることなく苦痛にもならずに食べ続けられることや、食べ物の色などで食べられるものがわかれるなどといった、こだわりがある偏食の様子とも似ていますね。
そのため、摂食障害に似た症状なだけなのか、摂食障害なのかは、専門医でも判断しづらいときもあるそうですよ。
また、拒食症は、無理なダイエットなどで、普通の人でもなる人も少なくはないですが、あまりにも体が食べたいのに我慢し続けることで、睡眠時に無意識のまま勝手に食べだしてしまう「睡眠関連摂食障害」というものもあります。
ダイエットしたいわけではなくても、精神的に疲れていることや、ストレスからも摂食障害になってしまうことがあります。
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→発達障害の二次障害!統合失調症・解離性障害・うつが併発した際の治療法
摂食障害は放っておくと危険
摂食障害は、拒食症も過食症も、どちらにせよその状態が続いていくことにより、栄養のバランスが取れなくなってしまうことや、栄養不足になってしまい、体に大きな影響を及ぼしてしまいます。
それによって、体調不良へとつながり、アスペルガー症候群などの発達障害の特徴が悪化してしまうこともあります。
症状の悪化だけならまだいいほうになるといわれるぐらい、摂食障害は生死にもつながってきてしまうので注意が必要です。
摂食障害は、専門家のカウンセリングや、安定剤の服薬、栄養指導などで治療していくことになります。
人によっては、拒食症から過食症になる場合もあり、治るまでに時間がかかることもありますが、摂食障害をもったままですと、症状の悪化だけでなく、命にまでかかわってきてしまう場合もありますので、根気よくきちんと治療することが大切です。
発達障害=摂食障害というわけではなく、その逆もないのですが、発達障害をもっている人は摂食障害にもなりやすい傾向になり、悪循環のもとにもなりますので、注意してくださいね。
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