発達障害の1つである自閉症は、軽度の自閉症を合わせると100人に1人の確率で、自閉症をもっているというほど珍しくないものになりました。
また、自閉症は遺伝するとも言われていますが、父親や母親、兄弟や親戚に自閉症がいた場合、遺伝率は高まってしまうのでしょうか。
自閉症が遺伝する場合、どのくらいの確率で遺伝してしまうものなのでしょう。
自閉症は必ずしも遺伝するとは限らない
自閉症は、遺伝性があるものだとされていますが、必ずしも遺伝するとは限りません。
ですが、兄弟のうち1人目が自閉症だった場合、2人目以降も自閉症である確率は2~10%、両親や兄弟、親戚などの身内に自閉症の人がいない場合は0.2%の確率とも言われて、少なからず遺伝の影響があるとなっています。
双子の場合、片方が自閉症だった時にもう片方が自閉症である確率が、二卵性双生児の場合10%なのに対して、一卵性双生児の場合、80~90%となっていることからも遺伝性が関係しているとも言われていますね。
また、男女比が4:1となっていて、男性のほうが多いとされています。
女性のほうは、自閉症であってもほとんどが軽度であるとも言われているのです。
しかし、自閉症の原因的因子ははっきりとはわかっていませんので、遺伝しないとは言えないという事だけがはっきりしていることになります。
自閉症の遺伝性についてはまだ研究段階にもなりますので、確実に遺伝してしまうかどうかはわからないのです。
[ad#ad-1]
→発達障害・自閉症・知的障害のそれぞれの特徴や違い!原因は遺伝?
両親が高齢の場合も関係する?
母親が高齢出産の場合も原因ではないかとの説もありましたが、最近では父親が高齢の時にも原因となっているとも言われています。
父親が30歳未満だった場合に比べ、40歳以上であった場合の自閉症発生率が1.5倍という研究結果もある事から、少なからず高齢も関係してくるようですね。
父親が50歳を超えていた場合、さらにそのリスクが高まってしまいます。
原因は明らかにはなっていないのですが、男性の遺伝子特性や、生殖機能の低下が影響しているのではないかと言われています。
父親が高齢の場合の影響も大きいのですが、母親の場合、40歳以上での高齢出産の時の場合、リスクが上がるといわれています。
母親に関しては、高齢出産のとき以外にも、18歳以下の若い年齢での出産時にも、それ以外の年齢よりリスクが上がるという研究結果があるようですよ。
また、母親と父親の年齢差が大きいときにも、自閉症のリスクがあるという研究結果も出ているようで、最も高いのが、父親が35歳以上で、母親が10歳以上若い場合とされています。
今は、年の差が大きい夫婦もめずらしくはないので、不安になられる方もいると思われますが、遺伝子要因ははっきりと解明されているわけではないので、必ずしもそのことが原因となるとも限らないので、過度に心配しないでくださいね。
父親や母親が自閉症だった場合に、子供も自閉症であるとも限らず、反対に両親が自閉症でなくても子供が自閉症のこともありますので、遺伝性があるけど遺伝するとは限らないという事だけが、現在わかっていることになるのです。
[ad#ad-1]
この記事へのコメントはありません。