てんかんという病気は、発作の種類がいろいろあります。
脳の一部の異常によっておこる部分発作と、脳全体の異常によっておこる全般発作があります。
てんかんの発作の違い
部分発作と全般発作があるのですが、ともに症候性と特発性のてんかんがあり、脳波にも異常があらわれる場合や、原因が特定できない場合があります。
部分発作は、脳の一部に異常が生じて起きる発作になり、ほとんどが意識を失うことがない発作になります。
部分発作はその名前の通り、発作がおきている部位が部分的になり、わかりやすく分けると、意識がある場合が「単純部分発作」、意識障害を伴う場合が「複雑部分発作」になります。
複雑部分発作では、意識がなくなるわけではなく、意識が遠のいていくような感じになります。
また、部分発作から全般発作がみられる「二次性全般化発作」といわれるものもあります。
発作のはじまり方は部分であるのに、続けて全般発作に移ってしまう場合がそういわれます。
全般発作は、脳全体に異常が生じて起きる発作になり、ほとんどの場合意識がなくなります。
全般発作も発作の種類がわかれ、歯を食いしばったり、手足が硬直したりする強直発作、手足を一定の間隔でガクガクさせるなどの痙攣がおこる間代発作がある場合は、「強直間代発作」になります。
片方だけの発作の種類の人もいれば、両方の発作をあわせ持っている場合もあります。
一般的に、てんかんのイメージで知られている発作がこの発作になります。
他にも、意識がなくなり全身の力が抜け、崩れ落ちるように倒れてしまう「脱力発作」、意識がなくなり痙攣がおこるけど倒れこまない「欠神発作」があります。
また、気づきにくい発作で「ミオクロニー発作」というものもあります。
子の発作の場合、一瞬全身やどこかの筋肉が収縮し、症状が強いう場合などは、転倒したり、持っているものを投げてしまったりなどの場合もあります。
いずれのてんかん発作は、数分程度で治まることが多く、5分以上の場合などあまりにも長く発作が続く場合や、発作自体は短いけど繰り返し長時間発作がおきている場合などは、重積状態とされ、病院での緊急治療が必要になります。
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てんかんの発作の種類によって薬も違う
てんかんの治療薬である抗てんかん薬は、発作の種類ごとに効果があるものがあり、部分発作と全般発作でも違いますが、発作の種類ごとに使用される薬が変わります。
かかる病院や医師にもよりますが、部分発作では、カルバマゼピンが使用され、全般発作の場合は、バルプロ酸が使用されます。
その薬で、発作を抑える効果があらわれている場合はいいのですが、効果がみられない場合、発作の種類ごとに適切な治療薬への切り替えが必要となります。
発作の種類ごとに薬の種類も違うため、どのような発作があらわれているか観察し、自分の発作のタイプを見極める必要があります。
意識のない全般発作の場合、周りの人に発作の記録をつけてもらうなどして診断に役立ててください。
発作の種類ごとに合った適切な治療薬を使用しても改善されないような難治性のてんかんの場合は、外科手術が必要な場合もあります。
てんかんの種類も多いので、治療薬を飲んでいる期間だけ発作がおさまる場合もあれば、一定の期間治療したあと発作がなくなる場合もあります。
薬の服用をやめてから発作が再発する場合もありますので、自己判断による薬の中断は避けてください。
薬による副作用や、効果がない場合、薬を中断したい時などは、必ず医師と相談のうえ診断をあおいでくださいね。
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