アスペルガー症候群の診断基準は、どういったものなのでしょうか。
コミュニケーション能力が低いということは知っている人も多いですよね。
具体的には、どのような診断基準になるのでしょうか。
目次
3つ組の障害
アスペルガー症候群は、コミュニケーション能力が苦手という事だけではなく、社会性や想像性にも欠けていることが特徴になります。
病院によっては、それに加え知的能力や言語能力に遅れがないという事や、強いこだわりがある事がある場合に、アスペルガー症候群とされることもあります。
また、アスペルガー症候群の診断基準に使われているものも、代表的に使われている「DSM-IV」と「ICD-10」、他にも「ウイング」と「ギルバート」などというものがあります。
診断基準にあてはまり、他の広汎性発達障害や精神病でないとされた場合、アスペルガー症候群と診断されます。
そのため、病院によってはアスペルガー症候群と判断されても、別の病院では別の発達障害と判断されることもあるようです。
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「DSM-IV」の診断基準
よく使っている病院が多いようなので、今回はDSM-IVの診断基準をご紹介しますね。(部分的に簡潔にしてあります。)
<対人的相互反応の障害として>(2つ以上当てはまること)
・対人的相互反応を調節する多彩な非言語的な行動をする著明な障害がある。
・発達の水準に相応した仲間関係を作ることができない。
・楽しみや興味、達成感を他人と分かちあうことを、自発的に求めることができない。
・対人的または情緒的相互性が欠けている。
<行動や興味、活動、限定的、反復的、常同的なこととして>(1つ以上あてはまる)
・ある対象において異常なほど、1つまたはそれ以上の興味だけに熱中する。
・特定の機能的でない習慣や、きまりにかたくなにこだわる。
・手や指をぱたつかせるなどの、常同的で反復的な衒奇的運動をとる。
・物体の一部に持続的に熱中することがある。
上記のことは、それぞれ当てはまるかどうかになります。
それに加え、以下のことを満たしている場合に診断がつきます。
・その障害が社会的や職業的、または他の重要な領域において著しい障害を引き起こしていること。
・臨床的に著しい言語の遅れがない。
・認知の発達や年齢に相応した自己管理能力、対人関係以外の適応行動、および小児期のときの環境への好奇心について臨床的に明らかな遅れがないこと。
・他の、広汎性発達障害や統合失調症の基準を満たしていないこと。
診断を受けに行った病院が、DSM-IVを基準にしている場合、これらが当てはまっていたら「アスペルガー症候群」と判断されます。
正確な判断は、自分ではできないので、専門医に診てもらい、判断してもらうことになります。
症状には個人差もあるので、なかなか判断がしづらいときもあり、他の発達障害と似ている症状などもあるために、診断が確定するまでに時間がかかることもあるようです。
→会社の部下がアスペルガー症候群!職場の上司として知っておくべき事!
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